築野グループ株式会社(本社:和歌山県伊都郡 代表取締役社長 築野富美 https://www.tsuno.co.jp/)は、2024年(令和6年)9月11日(水)~13日(金)に岡山大学で開催される「日本味と匂学会第58回大会」に参加し最新の研究成果を2題発表いたします。
当社は米ぬかを高度有効利用することを目標とし、こめ油事業・ファインケミカル事業・オレオケミカル事業を展開しております。学会では、当社が開発、製造する米ぬか由来のライステロールエステルの食品に対する機能性等を報告します。
- 日本味と匂学会第58回大会
日本味と匂学会は、味と匂の科学に関して、医薬農理工だけではなく、人文社会科学など様々な方向からの研究の進展をはかることを目的に活動しています。また、近年ではアジア地区連携シンポジウムを開催するなど、国際化の促進をはかっています。日本味と匂学会第58回大会は2024年(令和6年)9月11日(水)~13日(金)の3日間、岡山大学津島キャンパスにて開催されます。【大会長】吉田竜介(岡山大学)
- 発表演題
演題番号 【A-15】 ライステロールエステルの塩味増強効果
植物ステロール及びトリテルペンアルコールと脂肪酸のエステル体である「ライステロールエステル」を食品に配合することにより、塩味が増強されることが観察されています。そこで、ライステロールエステルが食品の塩味をどの程度増強できるのかについて検討を行いました。官能評価試験を行ったところ、ライステロールエステルを添加することで、食塩0.9%のサンプルが、食塩1.0%と同程度の塩味強度に感じられるようになり、約1割の塩味増強効果を確認することができました。また、ライステロールエステル添加により乳化サンプルの油滴径の減少が見られたことから、乳化食品においては油滴径が減少し、水相に含まれる食塩が味細胞に接触しやすくなったことが塩味増強の原因の一つであると考えられます。
演題番号 【A-26】 ライステロールエステルによる香気揮発成分の保持効果
前述の「ライステロールエステル」は食品素材の食味が向上されることが知られていますが、食品の香味を強める可能性が示唆されました。そこで、ライステロールエステルが香味成分を保持できるか検討を行いました。官能評価試験を行ったところ、チューブ薬味にライステロールエステルを1%添加することで、ニンニクとワサビについて香味増強効果を確認することができました。また、山椒が含まれる香味油にライステロールエステルを添加することで、山椒に含まれるリモネンはライステロールエステル無添加に比べ0.1%添加で1.3倍残存し、1%添加で1.5倍残存することが確認されました。
わたしたちは、古来健康と美のシンボルとして親しまれてきた“米ぬか”の高度有効利用を推し進め、「こめ油製造事業」「ファインケミカル事業」「オレオケミカル事業」の3つの事業を展開しています。
設 立: 昭和22年2月1日
代表者:代ライスファインケミカルズU R L :https://www.tsuno.co.jp/
オンラインショップ :https://shop.tsuno.co.jp/